THE WORLD OF YABUUCHI Satoshi・sculptor
木彫
「五蘊皆空」
(ごうんかいくう)
2001年制作、
材料;檜・漆・顔料、
撮影/遠藤桂
創星記展(小林画廊)出品
空也上人像で有名な「六字名号像」は「南無阿弥陀仏」の六字が如来の姿となって口から出ています。
この像は、「六字名号」ではなく、般若心経が説くところの此岸(すなわち現象界)の五大要素「五蘊*」を如来のかたちにして、僧侶が口から声のように出しています。
五蘊はいつかはうたかたのごとく消え去り「空」に還ります。そのことを自覚し、五蘊に執着することのない心境になってはじめて、完全な精神的自由を得られると釈迦は説いたといわれます。

五蘊;色、受、想、行、識のこと。「色」は物質および肉体。「受」は感覚・知覚。「想」は感情。「行」は意志・記憶。「識」は判断。受想行識という精神的作用をまとめて「心」ともいう。
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