ポスターやチケット、広報用ちらし類は、歌舞伎関係の印刷物を多く手がけるグラフィックデザイナーの大塚雅子氏に担当していただきました。おととしの「拝啓、中村正義さま」展の図録や、昨年発行した「籔内佐斗司の全仕事For the Public-1」も彼女のデザインと編集によるものです。新潮社の写真週刊誌「FOCUS」は彼女のデザインによるといえば、その実力のほどがお分かりいただけるでしょう。手際よく数種類の試作を提案し、パリのスタッフの意見を取り入れ、図版のようなポスターができました。このポスターは、広告塔のほかにメトロの掲示板にも張り出されることになっています。パリ市民の反応が楽しみです。
会場音楽は1993年展と同じく、井上鑑氏にお願いしました。三月に数日をかけて彼のスタジオで録音が行われました。井上さんがシンセサイザーで演奏した基本の音楽に十亀正司さんの木管がからみ、ヴォーカリストのやまがたすみこさんと比山貴咏史氏が声を重ねていきす。それにハワイからこの録音のために飛んできた金子飛鳥さんが、ヴァイオリンを、山木秀夫さんが打楽器を被せていきます。それをコンピューターで編集していくわけですが、「何小節目の何番目の音を録り直しましょう。」などとやっている彼らの作業は、私のような真性音痴には、神業にしか思えませんでした。完成した音楽は、主張を押さえながらも、単なる環境音楽には終わらない井上氏らしい知的な美しい作品となりました。
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