過分なご紹介をありがとうございました。

 みなさんこんにちは。彫刻家の籔内佐斗司です。
 いよいよ、私の「童子たち」が香港ではじめて紹介される時がやって来ました。

 私が作る「童子たち」は、単なる子供ではなく、自然界のエネルギーを象徴しています。ですから、あらゆる現象の背後に、彼らの姿が見え隠れしています。漢方医学でいう「気」に近い存在かもしれません。

 私がこよなく愛する日本の文化や習慣の多くの部分が、その源を辿ると中国大陸から伝わったものであることを私は知っています。そしてこのことが、私がアジア地域の一員であることを、強く自覚させてくれます。

 私の作品を通じて、香港のみなさんが日本文化の一端に触れ、日本人が中国から伝わった宗教や思想をどのように大切に育んできたかを知ることによって、これからの中国と日本の相互理解と、さらなる友好関係の一助になってくれることをこころから願っています。

 この展覧会を実現するためにご尽力くださった香港そごうの素晴らしいスタッフのみなさんと、彼らと緊密に連携して準備を整えてくれた日本側スタッフの努力に対し、心よりの感謝の意を表します。

 そしてなによりも、今回の貴重な機会を与えてくださり、また展覧会実現のために全面的なバックアップをしてくださったThomas Lau氏に、深甚なる敬意と感謝の意を表します。ありがとうございました。