籔内佐斗司
展覧会レビュー「拝啓、中村正義さま 籔内佐斗司より」展にあたって
この展覧会は、1997年11月、名古屋のかね吉榮画廊で開催されました。
中村正義氏(1924〜1977)は、帝室技芸員もつとめた日本画家・中村岳陵門下の俊映 として早くから頭角を現しましたが、日展や日本画という枠を自ら破壊し「異端の画家」「反骨の画家」などといわれながら、独特の表現で精力的に制作をつづけました。病のため惜しく1977年52歳の若さで亡くなりましたが、私は彼の作品のみならず生きざまや作家魂に強い共感と敬意の念を抱いてきました。
名古屋のかね吉榮画廊は、生前の中村正義氏やご遺族と親交があり、たくさんの作品を扱ってきた実績があります。そんなご縁で、かね吉榮画廊の全面的なバックアップのもとに、私から中村正義氏への「賛歌(オマージュ)」の展覧会が実現したわけです。
同展覧会は、即売を目的とした商業画廊の企画ながら、大変見ごたえのある展示となり、企画コンセプトとともに評判を呼び、NHK教育テレビの「日曜美術館」で同名の番組が制作されました。
このたび「上向きぷろじぇくと」ではこの展覧会を、図録をもとにオンライン上で再現することになりました。
また展覧会の感想などを、中村正義の美術館館長・中村のりこさん、NHKエデュケーショナル・川瀬和子さん、かね吉榮画廊社長・岩瀬吉弘さんにご寄稿を頂きました。
こころより御礼を申し上げます。

この展覧会を通じ、みなさまに中村正義芸術の一端に触れて頂くことができました
ら、何よりの幸せと存じます。
2001年如月
籔内佐斗司
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